小型SUVの購入(2014年始)
コンパクトカーの購入を検討したところ、下取り価格を考えると、 諸経費込みで200〜220万円くらいのSUVがあれば、 コンパクトカーと同等の維持費になるようなので、小型SUVを調査してみました。
小型SUVの定価比較
このクラスの車も多様です。下表は、2WDと4WDそれぞれの最も安いグレードを価格順に並べたものです。トヨタ車とハイブリッド車は対象からはずしています。
2WDJUKERVRVEZELDualis
グレード15RS Type VEG20G
定価169万円185万円187万円237万円
4WDVEZELForesterXVRVRJUKEDualis
グレードG2.0i2.0iM16GT FOUR Type V20G FOUR
定価208万円209万円219万円222万円248万円258万円

VEZELの4WDには圧倒的にお買い得感があります。 JUKEは個性的なデザインで2WDの価格は手頃ですが、4WDではプレミアムガソリン専用で価格も高くなります。 スバルには2WDの設定がないのはコンセプトがはっきりしていて好感を持ちますが、 デザインが好みではないのと、通信ナビもないようなので除外です。
RVRは4WD車としては魅力ありますが、以前に試乗した時には後部座席が狭く、VEZELよりも割高、RVRの2WDなら価格面からもJUKEの方が有利、その上、三菱には通信ナビがありません。
このことから、候補をJUKEとVEZELにして比較してみます。

VEZEL vs JUKE
VEZELなら4WD、JUKEなら2WD、しかし当然ながら2WDと4WDでは価格差が あって比較が難しいので、VEZEL 2WDも加えて比べてみます。 2WDで比較すると、それほど大きな差はありません。燃費やエコカー減税、スマホ対応では後発のVEZELが優勢ですが、その分、JUKEは値引きが効くでしょうから相殺されるでしょう。価格が最優先事項ならJUKEがよいと思われます。
しかしながら、VEZEL 4WDのコストパフォーマンスはとても高いものですし、 通信カーナビも日産よりもホンダの方がよさそうに感じられ、 さらに、iPhoneとの相性もいい、という点を重視して、VEZEL 4WDを選択することにしました。
なお、VEZEL 4WDのガソリン仕様車は、Gグレードしかなく、LEDヘッドライトやクルーズコントロール、パドルシフトを装備することはできません。が、これらも必須ではないのでよしとしました。
車種VEZEL 4WDVEZEL 2WDJUKE 2WD メモ
グレードGG15RS Type V
価格208万円187万円169万円
デザイン主観評価
燃費19.020.618.0発売から数年経過しているJUKEは不利
エコカー減税75%75%50%
エアコンオートオートマニュアルJUKEの売りのひとつ「インテリジェントコントロールディスプレイ」は最安グレードには装備されない。それにしてもコンソールの下部では視認しにくいと思われる。
スマホ対応VEZELはセンターコンソールにUSB端子あり。iPhoneとの連動も使いやすそう。
フォグランプop
リヤサスド・ディオン式車軸式トーションビーム式一長一短。VEZEL4WDが最良か。
リヤブレーキリアディスクブレーキリーディングトレーリング式
タイヤ215/60R16 95H205/60R16 92H
VEZELのグレード
VEZELのグレードを大きく分類すると、ハイブリッドかガソリン、FFか4WDの組み合わせで構成されます。代表的なグレードをこの観点でまとめると、次のようになります。
ガソリン4WDにはGグレードしかなく、FF車の最上位モデルと燃費はほとんど変わりません。重量差は60kgくらいあるのに何が影響するのか不明です。17インチアルミホイールやシートヒータでしょうか。もし4WD車に同じだけの装備をつけると燃費はさらに低下して18km/Lを割り込むのかもしれません。
一方、ハイブリッドなら4WDで多くの装備をつけても、燃費は21km/Lを越えています。といっても、装備の差はあるとは言え、ガソリン車と比べてもそれほど大きな燃費の差はありません。VEZELの場合、ハイブリッドは燃費というよりは、トルクや馬力を得るためのものと考えた方がよいかと思います。モーターのトルクはエンジン並みなので、ハイブリッド車のトルクはガソリン車の2倍程度にも達します。出力としては2.5Lエンジン並み、トルクとしては3.5Lエンジン並みです。しかし、ハイブリッド車で使われているミッションのiDCTは登場して間もないため、まだトラブルも多いようで、2014年2月までに3回(FIT含む)のリコールが出ています。

原動機 ハイブリッドガソリン
駆動方式 FF4WDFF4WD
代表グレード Z X Lパッケージ S G
価格(万円) 250268212208
燃費(km/L) 24.221.619.219.0
重量(kg) 1300138012101270
最大出力(kW) 97+2296
最大出力/重量 0.0920.0860.0790.076
最大トルク(Nm) 156+160155
トルク/重量 0.240.230.130.12
備考 HV車最上位モデル Sとほぼ同等。Zのエアコンやドアミラーの装備がない ガソリン車最上位モデル ガソリン4WDモデル

VEZELの装備
2014年2月末にようやく納車されました。
前に乗っていた7年前のアウトランダーの装備と比べると劣っているところもありますが、価格差にして60万円はあるので妥当でしょう。
スタイリングはアウトランダーより凸凹を強く感じます。個性からいえばやはりJUKEの方が上。

VEZEL G 4WD (2014) Outlander G (2007)
収納 やや少ない ダッシュボードに収納スペースあり
天井にサングラスケースあり
100Vインバータ なし コンソールボックス内
12Vソケット コンソール
コンソールボックス 後部座席
コンソール
カーゴ
ヘッドライトレベリング 手動 自動
オーディオ 4スピーカ 大型ウーハ8スピーカ
ライト 右記の装備なし オートライト
ハッチドア 右記の装備なし
ドアがロックされていれば自動でロック
ロックボタンあり
ドアミラー収納
ウインドウ
右記の装備なし リモコン操作可


ホンダインターナビ
メーカオプションのナビゲーションシステム。今回、ホンダ車を選んだ理由のひとつです。2014年2月に入ってAppleからCarPlayが発表され、すでにこれに対応したiOSもリリースされましたが、今回装備されているインターナビは残念ながらまだ対応前のものです。しかし、SiriアイズフリーといったiPhone連携機能はすでに搭載されています。カーナビのバージョンアップでCarPlayに対応することを期待しています。
以下にインターナビの使用感を挙げます。期待が大きかっただけに残念に感じる点も多くなりました。操作性も今ひとつで、Appleにかなうレベルではありません(比較すること自体が酷なのでしょうが)。また不具合をサポートセンターに報告しても的を得ない回答ですし、何かというと 販売店に問い合わせるようにとたらい回しになりますし、購入して3年も経っても大して改善されないので、これからも期待できないでしょう。

優れている点
インターネットでルートを設定できる
音声で走行履歴(燃費等)を参照できる
音声でエアコンを操作できる
bluetoothでの音楽再生は円滑
Siriとの連携は円滑

改善を期待する点
iPhoneで設定したルート設定の目的地のみがカーナビに設定され、経由地が設定されない。(2016年10月頃から問題発生)
目的地を設定してもカーナビに送られないことが多い。(2017年3月)
直進するつもりで信号待ちしていた交差点を急に左折する指示を出すなど、突然予告もなくルートを変更する。(2016年11月時点で未改善)
地図の操作がしにくい(ピンチやフリック操作等が滑らかでなく使用に耐えない)(2016年11月時点で未改善)
渋滞にはまってからこの先が渋滞だとアナウンスされる(インターナビなのだから渋滞でもこのルートが最速であるとか必要な情報を通知してほしい)(2016年11月時点で未改善)
インターネットで登録した地点との同期は自動ではない
同期できていない地点を同期させようとするとリブートしたことがある(2017年3月時点ではほとんど発生しない)。 30分たっても同期しない音がある(2017年3月)。
音声認識率が低い
一般道からファミレスに入ってそこから再スタートしたのに付近の高速道路上に存在するものと誤認する。
期待するほどの渋滞回避ルート選択にはならない(道路上の案内板の情報の方が正確)
現在のルート検索条件が確認できない(インターナビにはスマートルートや最速ルートなどがあるがどれを選択しているか確認できない)
走行履歴の距離に誤りがあり燃費計算があてにならない(走行中に経由地変更をするとそれまで走行してきた距離がリセットされる?)
とある国道を走っていたらなぜか旧道に誘導する。確かに距離は短そうであるが狭い道で低速度になるので新国道の方が速いはず。
メニューを何段階か選択して操作している際に、元のナビ画面に戻るには何度も「戻る」ボタンを押す必要がある。ワンタッチで戻れず不便。(2014年頃改善)

それにしても首都圏周辺の渋滞はどうにかならないものでしょうか。新しい車、最新のカーナビでも結局渋滞に巻き込まれ、「やっぱり電車の方がよかった」と思うこともしばしばです。見知らぬ土地での食事や駐車場へスムーズに誘導できないことはあまり改善できませんでした。

購入して約半年(2014/10)経ちましたが、これらの不満は改善されるばかりか 悪化してます。パソコンやスマホで目的地を設定してもカーナビに反映できない(カーナビからは登録した目的地クリップも見えない)、意味もなく側道に誘導してむしろ時間がかかる、操作が鈍重、音声コマンドの方が早い操作もあれば認識率が低くて手で操作した方が早いものがあったりと使いこなすことが難しい、などなど。
概ねユーザインタフェースが悪く、ソフトウェアの品質にも問題があります。ASIMOやジェット機まで開発する会社なのでソフトウェア技術も高いものと思っていましたが、セクションにもよるのでしょうが期待を裏切られました。ハイブリッド車に使われているDCT制御の問題の多さや、自動ブレーキの性能の悪さからしても車に関するソフトウェア技術は低いと思われます。

燃費
市街地の短距離走行でも12km/l、高速道路を利用した長距離で15km/lとカタログ値19km/lまでは届かないまでも満足のレベルです。エンジン音も静か。車重も軽いせいか力不足もそれほど感じません。それでも上りの多い山道を走ると燃費は極端に落ちます。以下、アウトランダーとの比較です。

VEZEL G 4WD (2014)Outlander G (2007)
燃費12km/l〜15km/l8km/l〜12km/l
燃料タンク40l60l
航続距離480km〜600km480km〜720km

アイドリングストップからの始動は静かでスムースですが、それでも振動を感じます。この挙動が好きでない人はハイブリッド車の方がいいのかもしれません。 VEZELにはオートブレーキホールド機能がついていてこれをONにしておくとこの不快感はかなり低減できます。

整備
購入して2年半ほど経った頃から滅多にアイドリングストップしなくなりました。バッテリーの劣化の可能性もあるようようでしたので、 2016年末にDIYでバッテリーを交換したところ回復しました。購入したバッテリは、ネットでの評判も良かったので、パナソニックの ブルーバッテリーカオスN-80B24L/C5です。
パナソニックのカオスシリーズは多数ありますが、N-80B24L/C5は充電制御車用で、パナソニックのホームページではVEZELガソリン車に 適合した最上位のものでした。新車購入時のバッテリーや55B24Lですが、B24の部分がサイズで、55が容量を示しているので 80B24Lは55よりも大容量です。カオスシリーズにはアイドリグストップ車用もあり、これも搭載可能と推測しますが、標準ではバッテリー液の キャップの形状が異なりますので、ホンダ車用のフラットの形状のタイプを選択する必要があります。

旧バッテリの電圧 新バッテリの電圧
車載時 12.2V 12.6V
単体(端子解放) 12.5V 12.8V

旧バッテリ解放電圧 新バッテリ車載状態

また、同時にワイパーゴムも交換しました。VEZEL用は特殊な形状で2015年頃までは純正品しか存在しませんでしたが、2016年末時点では、P IAAから替えゴムが販売されています。撥水加工もされていないタイプなので600円程度と安価です。

フロント左 PIAA WMFR400(400mm)

フロント右 PIAA WMFR650(650mm)

リア PIAA WGD250(250mm)